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Tirreno Adriatico で Simon Yates 選手総合優勝!

Photo BY  Getty Images Mitchelton-SCOTT HP
 
 
9/7 ~ 9/14までの8日間、Tour de France の開催と同時期にTirreno Adriatico が開催されていました。
例年であれば3月に開催されるこのステージレース、Giro d'Italia が今年は10月に開催されるため、その前哨戦として、1カ月前に開催されるスケジュールです。
 
Mitchelton-SCOTT Team for Tirreno-Adriatico:
Edoardo Affini - (ITA 24)
Brent Bookwalter - (USA 36)
Jack Haig - (AUS, 26)
Lucas Hamilton - (AUS 24)
Michael Hepburn - (AUS, 29)
Cameron Meyer - (AUS 32)
Simon Yates – (GBR, 28)
 
Mitchelton-SCOTT チームのメンバーは上記の通り。
総合のエースはSimon Yates 選手。他の選手は平地と上りのアシストで固めた7名です。Simon Yates 選手は第5ステージで勝利し、総合リーダージャージを手に入れました。
しかし最終日の個人タイムトライアル開始時点では総合上位のタイムトライアルスペシャリスト達とのタイム差が少なく、10kmの平坦タイムトライアルでの逆転されるとの予想がされていましたが、粘りの走りでタイム差を守り切り、見事総合優勝を成し遂げました。
 
2020 Tirreno Adriatico – Stage 8 Results:
1. Filippo Ganna (INEOS Grenadiers) 10:42
2. Victor Campernaerts (NTT Pro Cycling) +0:18
3. Rohan Dennis (INEOS Grenadiers) +0:26
18. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) +0:50
 
2020 Tirreno Adriatico – FINAL General Classification:
1. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) 32:07:34
2. Geraint Thomas (INEOS Grenadiers) +0:17
3. Rafal Majka (BORA – Hansgrohe) +0:29
 
 
 
 
9/10 第4ステージは前半から上り続け、超級山岳を二つ越える高難易度な194kmでした
 
スタートしてから逃げグループのアタックと集団による吸収を繰り返し、一日を通じて落ち着かない展開が続きました。
超級山岳2つを越えた175km過ぎ、最後の上りで人数を減らした精鋭集団が逃げていた選手を全て吸収し、Ineos Grenadiers チームの牽引で落ち着きを取り戻します。
残り12.5kmとなった上りの途中で Simon Yates 選手がアタック。スタート時点でTopから30秒遅れの総合9位のSimon 選手のアタックに反応できたのは Michael Woods 選手(EF Pro Cycling) 、  Geraint Thomas 選手(INEOS Grenadiers)。
そこに Rafal Majka 選手(BORA-hansgrohe)、Aleksandr Vlasov 選手(Astana Pro Team)の2名が追いつきます。
緩斜面で Mitchelton-SCOTT チームの Lucas Hamilton 選手を含む3名が合流し、人数が増えたことで、先頭を誰も引かない膠着状態に陥ります。
チームのエースSimon Yates 選手を有利にするためにも Lucas Hamilton 選手がそこからアタック、Fausto Masnada 選手(Deceuninck-Quickstep) がこの動きに反応し、2名で先行し、3位以下の集団を引き離します。
有力選手ばかりの集団はローテーションが回せず、前にチーム、メイトがいる Simon Yates 選手も積極的に引くことは有りません。先頭の2人がそのままゴールまで進み、残り500mからロングスプリントをかけたLucas Hamilton 選手がステージ優勝をあげました。ワールドツアー初優勝の24歳、Lucas Hamilton 選手はインタビューで以下のように答えています。
 
「初めてのワールドツアーでの優勝なので、とても幸せです」
「私はその最後の登りを待っていて、Yates が先に攻撃したとき、私はその2番目のグループにいました。私たちが戻ったとき、私は自分自身の機会を見て、私が逃げることができたスピードと勢いでそれを見つけました。
私がMasnadaを一緒に逃げることができたのはとても幸運でした。
「Simon は依然として私たちの総合成績リーダーなので、この勝利はちょっとしたボーナスですが、私にとってはステップアップするのは素晴らしいことです。私はできる限りチャンスを利用しており、チームメイトにもチャンスを与えることができる Simon のようなリーダーがいることは幸運です」
「情報では Masnada の方がおそらく私よりもスプリントが速いので、私は少し早く仕掛けました。最後の500メートルほどを彼に引かせようとしたが、結局はそのまま私の力で勝利しました」
 
 
Tirreno Adriatico – Stage 4 Results:
1. Lucas Hamilton (Mitchelton-SCOTT) 4:46:22
2. Fausto Masnada (Deceuninck-Quickstep) ST
3. Michael Woods (EF Pro Cycling) +0:10
 
Tirreno Adriatico – General Classification after Stage 4:
1. Michael Woods (EF Pro Cycling) 18:05:52
2. Rafal Majka (BORA-hansgrohe) +0:09
3. Fausto Masnada (Deceuninck-Quickstep) +0:18
4. Lucas Hamilton (Mitchelton-SCOTT) +0:27
Photo courtesy of Getty Images. Mitchelton-SCOTT HP
Photo by GettyImages  Mitchelton-SCOTT Twitter
 
 
 
 
 
 
 
 
9/9 第5ステージは上りゴールの202km。
序盤からの逃げを吸収しAstana Pro Team が集団のペースを上げ、集団の人数を絞り込みます。
前日遅れた Vincenzo Nibali 選手(Trek Segafredo)が残り7kmを切ってアタックしますが、ペースを上げた集団が吸収、続いた同チームの Gianluca Brambilla 選手の動きに反応して Simon Yates 選手がアタック、ハイペースをキープし続け逃げ切り勝利をあげました。チームとしては前日に続いての2連勝です。
レース後のインタビューでは以下のように語りました。
 
「今日は本当に良い一日でした。チームの多くのアシストで、昨日から調子が良いことがわかっていました」
「今日はジャージを取り、タイム差をつける大きなチャンスでした。最終日のタイムトライアルでは、私自身の力と、それまでのタイム差が重要です」
「集団は、最初はEF PRO Cycling によって、次にAstana Pro Team によって速いペースをキープしていました。(Rafal) Majkaは本格的なショーを始めるためにアタックしました、私はそれをチャンスととらえて機会を見てアタックを実行しました。差が開いたことが分かったのでそこからはfull gasで踏み続けました」
「総合優勝するためにはもっとタイム差が必要だとがわかっているので、私は非常に警戒しています。次のステージで今のベストを尽くさなければなりません」
 
Tirreno Adriatico – Stage 5 Results:
1. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) 5:30:43
2. Geraint Thomas (Ineos Grenadiers) +0:16
3. Rafal Majka (BORA-hansgrohe) +0:35
 
Tirreno Adriatico – General Classification after Stage 5:
1. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) 23:36:59
2. Rafal Majka (BORA-hansgrohe) +0:16
3. Geraint Thomas (Ineos Grenadiers) +0:39
Photo courtesy of Getty Images. Mitchelton-SCOTT Twitter
 
Photo courtesy of Getty Images. Mitchelton-SCOTT Twitter
 
 
 
 
 
 
 
 
 
9/14 第8ステージは最終日、大会名物の個人タイムトライアルでした。
Mitchelton-SCOTT チームの Simon Yates 選手は狙い通りに第5ステージで総合首位に立ったものの、その後のステージでは思うようにタイム差をつけることが出来ません。この日のスタート時点のタイム差は以下の通り。
 
Tirreno Adriatico – General Classification after Stage 7:
1. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) 31:56:02
2. Rafal Majka (BORA-hansgrohe) +0:16
3. Geraint Thomas (Ineos Grenadiers) +0:39
 
2位のMajka 選手よりも怖いのは3位のTTスペシャリストのIneos Grenadiers チームの Geraint Thomas 選手。10kmの平坦タイムトライアルのゴールタイム予想は11分程度。TTスペシャリストから 5%程度の遅れで納めるのは軽量なクライマーの Simon 選手には過酷な挑戦です。
 
個人TTのスタート順は総合成績の下位から。2人前にスタートした Geraint Thomas 選手が前評判通りの走りを見せるも、 Simon 選手も粘りの走りでタイム差を守り、総合優勝を決めました。昨年のこの大会ではAdam Yates 選手が最終日に逆転され、総合優勝を逃しましたが今回は逃げ切りました。レース後のインタビューでは以下のように答えています。
 
「本当に嬉しい、 Vuelta a Espana (2018)以外で唯一のステージレースの勝利で、一週間素晴らしい仕事をしたチームのアシストに応えることができてうれしい、今日は私次第でした」
「タイムギャップの更新がありましたが、私はまだFull gusで行っていました。最後の瞬間まで判らないので、私は可能な限り最大限に行こうとしましたが、私はそれを引き離すことができたことをうれしく思います」
「ステージの勝利は本当に嬉しかったけど、総合優勝は本当に素晴らしい」
「Geraint Thomas と Rafal Majka に対してどれだけの差で勝てるのか、もしくは負けてしまうのか、確信が持てずにいました。TTはうまく走れる時もあるけど、自信を持てるほどではありません。
数日休み Giro d’Italia に向けたトレーニングを行います。山岳ステージを走るために高地トレーニングをこなします」
 
10月に開催される今年の Giro d’Italia 。前哨戦で総合優勝した Adam Yates 選手に要注目です。
 
2020 Tirreno Adriatico – Stage 8 Results:
1. Filippo Ganna (INEOS Grenadiers) 10:42
2. Victor Campernaerts (NTT Pro Cycling) +0:18
3. Rohan Dennis (INEOS Grenadiers) +0:26
18. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) +0:50
 
2020 Tirreno Adriatico – FINAL General Classification:
1. Simon Yates (Mitchelton-SCOTT) 32:07:34
2. Geraint Thomas (INEOS Grenadiers) +0:17
3. Rafal Majka (BORA – Hansgrohe) +0:29
Photo courtesy of Getty Images. Mitchelton-SCOTT Twitter
 
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