2019 UCIロード世界選エリート女子でAnnemiek van Vleuten 選手優勝、男子ではMatteo Trentin 選手2位
Photo BY Mitchelton-SCOTT HP
9/22~29 イギリス、ヨークシャーでUCI世界選手権ロードが開催されています。
9/28 エリート女子ロードレースが開催されました。
雨で路面状況が悪かった個人タイムトライアルとは打って変わり、路面状況はドライコンディション。149.4kmのコースは前半107.9kmがワンウェイのアップダウンの有るコース、そこから14kmの周回コースを3周回する設定。49の国と地域、149名で争われました。
スタートして45km、Lofthouse の短い上りで、オランダ代表として出場したMitchelton-SCOTT チームのAnnemiek van Vleuten 選手がアタック。
他にも有力選手を抱える大会2連覇中のオランダチームが集団内で抑えに回り、Annemiek van Vleuten 選手が単独で先頭に立ちます。
結果から言えばこのアタックは、そのまま捕まえられることなく、驚異的な105kmの単独逃げ切り勝利となりました。
レース後のインタビューでAnnemiek van Vleuten 選手は、
「アタックというつもりはなく、ペースアップにより集団の選手を絞り込む狙いだったが、思いの他、集団のペースが上がらず結果的にアタックになりました。
後は予定外のクレイジーな105kmの個人タイムトライアルでした」とコメントしました。
2位には同じオランダチームのAnna van der Breggen 選手が入り、3位はMitchelton-SCOTT チームのオーストラリア代表のAmanda Spratt 選手が入りました。
過去に2度制覇していた、個人タイムトライアルでは3位でしたが、ロードレースは初制覇。これからの1年間はロードレースで世界チャンピオンの証、アルカンシェルジャージを着用します。
UCI Road Race World Championship 2019:
1. Annemiek van Vleuten (NED) 4:06:05
2. Anna van der Breggen (NED) +02:15
3. Amanda Spratt (AUS) +02:28
1. Annemiek van Vleuten (NED) 4:06:05
2. Anna van der Breggen (NED) +02:15
3. Amanda Spratt (AUS) +02:28
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Photo BY Mitchelton-SCOTT Twitter
9/29 エリート男子ロードレースが開催されました。
天気の良かった女子のロードレースから一転、この日は集中豪雨に見舞われました。
その影響でコースが変更され、ワンウェイ部分183.2km + 周回コース14km x 7周の281.2kmの予定が、136km + 14km x 9周の262kmに短縮されました。
この結果、前半部分に有ったButtertubs と Grinton Moor の2つの上りが無くなりました。
雨の中のレースは序盤からアタックがかかり、豪華メンバー11名の逃げが一時集団に4分の差をつけますが、周回コースに入る前に吸収されます。
繰り返し起こる落車と低い気温で有力選手のリタイアが続出、
優勝候補とされていたオランダ代表のMathieu van der Poel 選手が残り34km地点で集団からアタックし Matteo Trentin選手だけがそれに反応し、抜け出していた先頭に追い付きます。
Mitchelton-SCOTT チームからイタリア代表として出場しているMatteo Trentin選手。彼が制した2018年のヨーロッパ選手権も雨のスコットランドでスプリント決着でした。
有力視されていたMathieu van der Poel 選手でしたが、残り13kmの緩斜面で遅れてしまいます。
この時点で先頭集団は4名。
イタリア Matteo Trentin選手、Gianni Moscon 選手
スイス Stefan Kung 選手
デンマーク Mads Pdersen 選手
Gianni Moscon 選手をアシストとして使える、Trentin 選手が俄然有利と思われましたが、Kung 選手選手のスピードアップでそれまでも遅れ気味だったMoscon 選手は遅れてしまい、3名での争いになりました。
残り200mでスプリントを開始したTrentin 選手はKung 選手を引き離しますが、それ以上の加速を見せたMads Pdersen 選手が先頭でゴールに入り、Trentin選手は2位になりました。
UCI Road Race World Championship
1. Mads Pdersen (Denmark) 6:27:28
2. Matteo Trentin (Italy) ST
3. Stefan Kung (Switzerland) +0:02
1. Mads Pdersen (Denmark) 6:27:28
2. Matteo Trentin (Italy) ST
3. Stefan Kung (Switzerland) +0:02
Photo BY Mitchelton-SCOTT Twitter
ヨーロッパチャンピオンも獲得したことが有り、ワンデーレースの有力選手であるTrentin 選手。世界チャンピオンにギリギリ届かなかったこの結果は、彼にとっては満足できるものではありません。
ゴール後のインタビューでは以下のように答えています。
「多くの感情があふれています。私はただスプリントについて考えていましたが、今日ほどの厳しい環境のレースでは、私が誰かということはそれほどの意味を持ちません」
「Mads Pdersen は今日、ただ強かった。今日のレースでは寒さが大きな役割を果たしてきました。とても大変なコースでした。レインボージャージが欲しかった。2位という結果には失望します。しかし、彼がどのようにスプリントで勝ったかをあらためて見れば、彼が今日最高の存在であったことがわかります。」
「最初はMathieu van der Poel が遅れたことすら気がつきませんでした。でもそれは理解できないことではありません。今日は非常に厳しいコースでした。まだ寒いです。まるで冬に外出しているように感じます。 シャツをください。
私は何も責めることはありません...私は自分自身とチームを誇りに思っています。」
彼ほどの存在でもレースは展開と環境によって変わり、勝てない時もある。勝った選手が常に強いのであり、若い勝者を称えこのレースを締めくくりました。