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Liège-Bastogne-Liège で Rromain Bardet 選手が2位!

 
4/21 ベルギーで開催されたワンデーレース Liège-Bastogne-Liège で Team dsm-firmenich PostNL 所属の Rromain Bardet 選手が2位に入賞しました。 
このレースはクラシックレースの中でも特に格の高い5大レース「モニュメント」の一つ。
1892年が初開催と歴史あるそれらのレースの中でも最も古く、Doyenne(最古参)という別名で呼ばれています。
いくつもの上りを越えて勝負するこのレースはクラシックレーサー、パンチャータイプの選手に加え、総合系クライマー脚質の選手にも優勝のチャンスが有るコースレイアウトです。

大会公式HPはこちら
2022年、2023年の大会を連覇していた Remco Evenepoel 選手がケガの為未出走で、2021年大会制覇のUAE Team Emirates の Tadej POGAČAR 選手と石畳のクラシックを連続優勝したAlpecin Deceuninck チームの Mathieu Van Der Poel 選手が有力とみられていたこの大会。
厳しい上りが繰り返されるレースではあるものの2019年のコース変更以降はゴール前に上りはありません。
このコースで POGAČAR 選手が勝つには Evenepoel 選手のパターン、残り34km地点の上り
CÔTE DE LA REDOUTE(1.6km、平均勾配9.4%)からのアタック、単独逃げ切りが有力な作戦。
大柄な Mathieu Van Der Poel 選手が勝つためには最後まで先頭集団で粘り、小柄なクライマー達を相手に平坦のゴールスプリント勝負。
それ以外の選手ならば、絶妙なタイミングでの抜け出しが求められるコースプロフィールです。 

気温一桁で多くの選手が真冬の装備で走り出したこの日、レースの序盤から Team dsm-firmenich PostNL の22歳のオランダ人 Enzo Leijnse 選手を含む9名の逃げ集団が形成されます。このグループはメイン集団に最大4分以上の差をつけますが、残り88kmあたりで吸収されます。
そこから UAE Team Emirates がペースを上げ、作戦通りに CÔTE DE LA REDOUTE で Tadej POGAČAR 選手がアタック。
予想通りの展開ながら誰にも止めることが出来ず、3月に優勝した Strade Bianche 同様の独走態勢に入ります。

これを EF EDUCATION EASYPOST チームのアイルランド人、Ben Healy 選手が集団から単独で抜け出して追いかけます。
そこに Romain Bardet 選手が単独で追いつき、さらに後から DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM の Benoit Cosnefroy 選手、
GROUPAMA FDJ チームの Romain Gregoire 選手と3名のフランス人選手が合流。4名の追走集団を形成します。
この4名の追走でも POGAČAR 選手との差を詰めることはできず、逆に差が開いてしまう状態。
Bardet 選手は登りで他の3名を引き離し単独2位で追走します。

先頭単独で大きなリードの POGAČAR 選手。1分以上離れて単独2位の Bardet 選手。その後ろに25名のメイン集団。
ラスト10kmではメイン集団が追い上げてくるもののゴールスプリントに足を残したい思惑が絡み、ペースは上がったり下がったり。
全ての力を集中して逃げる Bardet 選手は逃げ切り、優勝した POGAČAR 選手から1分39秒遅れの2位でゴールしました。
3位は集団スプリントを制した Mathieu Van Der Poel 選手。表彰台には若い2人とベテラン Bardet 選手が上りました。
Bardet 選手にとっては2018年の3位を越える、この大会10回目の出走での最高順位更新でした。




1    POGAČAR Tadej    UAE Team Emirates    6:13:48  
2    BARDET Romain    Team dsm-firmenich PostNL    1:39 
3    VAN DER POEL Mathieu    Alpecin - Deceuninck    2:02 

23    VERMAERKE Kevin    Team dsm-firmenich PostNL    ,, 
107    COMBAUD Romain    Team dsm-firmenich PostNL    22:32 
115    TUSVELD Martijn    Team dsm-firmenich PostNL    ,,  
DNF    DINHAM Matthew    Team dsm-firmenich PostNL    
DNF    HAMILTON Chris    Team dsm-firmenich PostNL    
DNF    LEIJNSE Enzo    Team dsm-firmenich PostNL    



Romain Bardet 選手はゴール後以下のように語りました。
「ロードレースでは一生懸命努力し、90%の時間を影でトレーニングに費やします。チームの全員が一生懸命働き、ベストを尽くしていることを知っているので、私は常にそのプロセスを信頼しています。このレベルにたどり着くためには非常に多くの犠牲を払わなければなりませんが、目指す結果が出た瞬間を皆で共有できることは非常に素晴らしいことだと思います。今日はチームが本当にいい走りをしてくれましたし、僕らは勝負のタイミングで作戦通りのポジションにいました。La Redoute(220.5km地点)では脚が問題で、カウンターアタックを仕掛け、Roche-aux-Faucons(241.2km地点)では全力を尽くしました。向かい風で逃げ切るのは大変なことは分かっていましたが、メイン集団には数的優位なチームがあまり残っていないことも分かっていました。メイン集団でアタックとストップ&ゴーが繰り返されることは想像できたので、自分の走りに集中して、全力を尽くすことを心がけました。2位という結果には本当に満足していますし、これからのことに向けて大きな自信になります」

Team dsm-firmenich PostNL の Phil West 監督は以下のように語りました。
「アルデンヌでの素晴らしい一日、最終的にはチームにとって素晴らしいレースでした。レースの動きに積極的に参加し、常に前進する瞬間を探り、待つのではなく主導権を握るという良い計画を立てました。残り100kmあたりで大きな落車が発生し、かなり重要な局面を迎えたので、かなり慌ただしかったです。幸いなことに、Romain(Bardet 選手)はまだ前にいて、Kevin(Vermaerke 選手)は追跡グループにいました。結局、La Redoute には私たちが望んでいたポジションでたどり着き、登りでは全開走行でした。そこから、Romain は前を追った Ben Healy 選手と合流ができ、その後はレースの流れ、技術を駆使することでゴールに向かっていきました。今日は本当に良いチームワークを発揮し、積極的なレースをしてそこから良い結果を出せて良かったです」

 
ベルギーのフランス語圏で行われた大会でフランス人のベテラン選手が見せた熱い走りは大きな話題になりました。
グランツールやステージレースでも安定した成績を残す Romain Bardet 選手には今シーズンも要注目です。

これからも SCOTT BIKE ライダーにご注目ください。
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